> 進藤様
>
> 渡辺です。
>
> モータのエンコーダパルス数についての情報、ありがとうございます。
> 大変申し訳ないのですが、ご利用のモータはエンコーダの分解能が低いため
> 現在のTF-2MD3-R6ファームウェアでは制御が難しいようです。
>
> T-frogのモータドライバは、ロボットの位置を高精度かつなめらかに、
> ミリ秒オーダーの応答速度で制御できるように設計しているため、
> 1ミリ秒周期で、エンコーダの信号から速度を計算して駆動・制御を行います。
>
> そのため、主なターゲットのモータとしては、
> 例えば、最大3000rpmのモータに500パルス程度のエンコーダ
> (100rpmであれば、1万パルス以上)が付いていることを想定しています。
>
>
> 100rpmで、150パルスのエンコーダですと、
> 制御周期(1ミリ秒)中のエンコーダカウント数が
> 最大でも1パルスしか無いため、速度をほとんど検出できず、制御が困難です。
> (NJM2626は、ホール素子のみで矩形波駆動するため、駆動できます。)
>
> エンコーダ分解能の低いモータ用に、ファームウェアを大幅に変更すれば
> 制御可能になりますが、私の所属がドライバ設計時とは変わっており、
> あまり時間がとれないため、すぐに対応することができません。
> もし、ファームウェアの変更をご自身で行う場合には、
> ソースコードは既に下記のリポジトリで公開していますので、
> 改変してご利用頂けます。
>
http://t-frog.com/repos/?p=motor-controller.git>
>
> 大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
>
> // Atsushi WATANABE
> // E-mail:
atsushi dot w at ieee dot org
>
> 2014年11月4日 17:16 "進藤@三矢" <
shindo at mitsuya-lab dot co dot jp
>:
>> 渡辺 様
>>
>> 進藤です。
>>
>> 下記について実施してみましたので、報告します。
>>
>>> 1. カタログ値から事前に与えるパラメータの設定
>> →以下の設定としました。
>> ・エンコーダパルス数は150Countsで減速比(15)のため
>> 150*(1/15)=10としその4逓倍で40としました
>> ・OTOR_VCは105*15/22.2=70.94594595
>> ・MOTOR_TCは60/(2π*70.94594595)=0.134667879
>>
>> ** xxxx.param *****************************************************
>> VERSION 4.00000000
>> COUNT_REV 40.00000000 #[Counts/rev]
>> VOLT 22.20000000 #[V]
>> CYCLE 0.00200000 #[s]
>> GEAR 15.00000000 #[in/out]
>> MOTOR_R 14.80000000 #[ohm]
>> MOTOR_TC 0.134667879 #[Nm/A]
>> MOTOR_VC 70.94594595 #[rpm/V]
>> MOTOR_PHASE 3.00000000 #blashi less
>> RADIUS[0] 0.06250000 #[m]
>> RADIUS[1] 0.06250000 #[m]
>> TREAD 0.38 #[m]
>> CONTROL_CYCLE 0.02000000 #[s]
>> MAX_VEL 10.1 #[m/s]
>> MAX_W 0.57 #[rad/s]
>> MAX_ACC_V 1.20000000 #
>> MAX_ACC_W 3.14000000 #
>> MAX_CENTRI_ACC 9.80000000 #[G]
>> L_C1 0.01000000 #
>> L_K1 0.00000000 #
>> L_K2 0.00000000 #
>> L_K3 0.00000000 #
>> L_DIST 0.40000000 #
>>
>> GAIN_KP 0.0 # *PI control parameter Kp
>> GAIN_KI 0.0 # *PI control parameter Ki
>> TORQUE_MAX 0.0 # * [Nm]
>> TORQUE_LIMIT 6.0 #[Nm]
>> TORQUE_NEWTON 0.0 # * [Nm]
>> TORQUE_VISCOS 0.00001 # * [Nm/(count/1ms)]
>> INTEGRAL_MAX 0.0 # * [rev]
>>
>> TORQUE_OFFSET 0.00000000 #[Nm]
>> MASS 0.0250000 #[kg](robot+PC)
>> TORQUE_FINENESS 0.000005
>> MOMENT_INERTIA 0.05476133
>> MOTOR_M_INERTIA 0
>> TIRE_M_INERTIA 0.04321800
>> *******************************************************************
>>>
>>> 2. 摩擦補償パラメータの調整
>>> 2.1 ypspur-coordinator を立ち上げた状態で、ypspur-free コマンドを実行
>> →プログラムでSpur_free();関数を実行(フリーモード)させました。
>>
>>> (摩擦補償のみを行うモードに入ります。)
>>> 2.2 TORQUE_NEWTON(クーロン摩擦力項)を少しずつ大きくしながらタイヤを手で回転させて、軽く回転するように調整
>> →値を0.1〜900とかにしてみても軽く回転するようにならない
>>
>>> 2.3 同様にTORQUE_VISCOS(粘性摩擦項)を少しずつ大きくして調整
>> →値を0.1〜900とかにしてみても軽く回転するようにならない
>>>
>>> ※バックドライブが全くできず、手でタイヤを回そうとしたときに、エンコーダのパルスが1つも発生しないモータではこの方法は困難です。
>>> その場合には新しい方法を考える必要があります。
>> →重いがバックドライブ(手回し)するとパルスは出ている。
>>>
>>> 3. PI制御ゲインの調整
>>> 3.1 ypspur-coordinator を立ち上げてサーボがかかっている状態にする
>> →「サーボがかかっている状態」手回しして重く回る状態で良いでしょうか?
>>> 3.2 作成したプログラム等で、適当な走行指令を出す
>>> 3.3 GAIN_KIを0にし、GAIN_KPを発振しない範囲で大きくする
>> →上記、パラメータでは回らなかった。TORQUE_MAXに0.1をいれたら回った
>> 「発振」といわれる音がまったくしないので0.1から1200ぐらいまで
>> 数値を大きくしたが目標の回転スピードにはならない(回転速度上がらず)
>> 50として起動し、Spur_set_vel()で0.01から数値を上げて
>> ドライブすると加速はできている
>>> 3.4 GAIN_KIを発振しない範囲で大きくする
>> →「発振」といわれる音がまったくしないので0.1から1200ぐらいまで
>> 数値を大きくしたが目標の回転スピードにはならない(回転速度上がらず)
>>
>> 以上が状況です。
>>
>> ちなみ、「PWM型三相DCブラシレスモータ制御IC(NJM2626)」(新日本無線)ドライバにて
>> ソフトなしでモータのみ単純駆動をしたところ、目標スピードで
>> 回る事が確認できました。
>>
>> 「yp-spur」と上記IC(制御IC)との単純な動作の違いが有り
>> ・モータ無通電時は双方とも手で軽く回る(ギア抵抗分の重さ?)が
>> 通電により制御ICは正転方向(スイッチにより指定)に軽く回り、逆方向に重い
>> 状態となるが、yp-spurは両方向とも重くなる(フリーモード時も同様)
>>
>> この違いは、yp-spurで回転速度が上がらない事と関連するとは思えませんが
>> 報告しておきます。
>>
>> 以上、宜しくお願いします。
>>
>>
>>