本文へ移動

tf-2md3-devel@t-frog.com

Pioneer2にT-Frogモータドライバ+YP-Spurを適用した例

Date:
Tue, 16 Dec 2014 17:33:01 +0900
From:
藤ノ木凌 <
a212084 at ns dot kogakuin dot ac dot jp
>
To:
<
tf-2md3-devel at t-frog dot com
>
Subject:
[00078] Pioneer2にT-Frogモータドライバ+YP-Spurを適用した例
工学院大学機械システム工学科の藤ノ木と申します。
お世話になっております。

今年のつくばチャレンジに出場するにあたり、
Pioneer2というロボットを改造して走行させました。
具体的には、大学内の研究室からPioneer2をお借りしたのですが、
外装やモータ、エンコーダなどはあったものの、
制御基板などがありませんでしたので、
T-Frogモータドライバを組み込み、YP-Spurで制御する改造を行いました。
この改造について、他の方々のご参考までにご報告いたします。

また、現在問題となっている不具合についてもご報告いたします。

行ったことは以下の通りです。

1)配線
2)Pioneer2に合わせたパラメタファイルの用意

それぞれ以下でご説明いたします。

========================================
1)配線
初めからついていたモータはPITTMAN社製エンコーダ付きDCモータGM9236E376で、
ギア比は19.7:1、エンコーダは500 pulse/revとなっています。
これとT-Frogモータドライバの間の配線を行いました。
モータドライバとモータの接続は下記になります。

接続
Motor 1 Outputに右タイヤのモータ端子
Motor 1 Encoder Inputに右タイヤのエンコーダ端子
Motor 2 Outputに左タイヤのモータ端子
Motor 2 Encoder Inputに左タイヤのエンコーダ端子

========================================
2)Pioneer2に合わせたパラメタファイルの用意

次にPioneer2に合わせてパラメタファイルを作成しました。
YP-Spur付属の標準パラメータファイルbeego.paramを元に
各パラメタを下記のように設定しました。

-----
paramファイルの中身
VERSION 4.00000000

VOLT 12.00000000 #[V]
CYCLE 0.00100000 #[s]
CONTROL_CYCLE 0.02000000 #[s]
TORQUE_FINENESS 0.00000010

RADIUS[0] -0.09677000 #[m] 右タイヤ
RADIUS[1] 0.09454800 #[m] 左タイヤ
TREAD 0.34250000 #[m] タイヤ間
MASS 10.40000000
TIRE_M_INERTIA 0.00180000
MOMENT_INERTIA 0.16800000
TORQUE_VISCOS 0.00001500
TORQUE_NEWTON 0.00200000
TORQUE_MAX 1.00000000
TORQUE_LIMIT 0.30000000

MOTOR_PHASE 0.00000000 #DC
COUNT_REV 2000.00000000 #[Counts/rev]
GEAR 19.70000000 #[in/out]
MOTOR_VC 650.00000000
MOTOR_TC 0.01468000
MOTOR_R 3.90000000 #[ohm]
MOTOR_M_INERTIA 0.00000000
GAIN_KP 11.50000000
GAIN_KI 355.00000000
INTEGRAL_MAX 0.05000000 #[rev]

MAX_VEL 3.0000000 #[m/s]
MAX_W 3.14000000 #[rad/s]
MAX_ACC_V 0.50000000 #[m/ss]
MAX_ACC_W 3.14000000 #[rad/ss]
MAX_CENTRI_ACC 2.45000000 #0.25G

L_C1 0.01000000 #
L_K1 800.00000000 #
L_K2 300.00000000 #
L_K3 200.00000000 #
L_DIST 0.40000000 #

STOP_LINEAR 0.01000000
SPIN_LINEAR 0.05000000
WHEEL_ANG_LINEAR 0.05000000


========================================

私の勉強不足のため、まだ制御パラメタが調整しきれていません。
また、つくばチャレンジでは思ったような良い成績を残すことはできませんでし
たが、T-FrogモータドライバとYP-purのおかげで、
走行制御部分は非常に短い時間で作成することができました。
有用なボードとソフトウェアをご提供いただき、誠にありがとうございました。

併せて、気になる症状について申し上げます。

機体走行時、数秒ごとに片輪が一瞬ストップし、また動き出す現象が頻発してい
ます。
ただ2回連続で起きることはなく、この現象が起きたあと1回は正常に動きます。
一応こちらでもバッテリーの電流と電圧、PCのCPU使用率など確認してみました
が、異常は見つかりませんでした。
また動かしているPCが悪いのかと思い、他のPCでも動かしてみたのですが、
上記の現象が起きてしまいました。

つくばチャレンジの本走行時に、モータドライバ作者の渡辺様にも見ていただい
たのですが、その場では原因は不明でした。
もし皆様ご存知の情報有れば、教えていただけると幸いです。

以上です。
よろしくお願いいたします。




藤ノ木凌(ふじのきりょう)
工学院大学 機械システム工学科3年
a212084 at ns dot kogakuin dot ac dot jp



References